人々のライフスタイルや取り巻く環境は目まぐるしく変化します。そうした中、どうすれば「すべての人に最高の余暇を」という企業理念が実現できるのか——当社の答えは「IP(知的財産)ビジネス」です。
日本は高度経済成長を経て、世界でもトップクラスの経済的に安定した社会を築きました。そして、技術や医療の発展は労働時間の減少と平均寿命の増加をもたらし、余暇時間の増大につながりました。その結果、「物の豊かさ」よりも「心の豊かさ」を重視する人が多数となったのです。
こうした成熟化社会においては、エンタテインメント産業こそが社会インフラのひとつになりうると、当社は考えます。我々が取り組むIPビジネスのマーケットは、さらに発展していくでしょう。
そもそも「IP」とは「Intellectual Property」の略称で、人の知性によって生み出されたものの意味。当社の事業領域においては、キャラクターやストーリーのことです。
ただ、今までのIPビジネスといえば、ゲームやグッズなどを面白くするためにIPを利用する、という手法でした。しかし、当社が取り組んでいるのは、さまざまなメディアと連携をしながら、パートナー企業と協力をしてIPの魅力を最大化させるという、長期的な視点に立った育成型のビジネスモデルです。
最近、スマートフォンやタブレットといった新たなデバイスが急速に普及しています。その結果、コミックや動画、ソーシャルゲームといった様々なコンテンツが、簡単に入手できるようになりました。
しかし、肝心のコンテンツが良質なものでなければ、“最高の余暇”を提供することはできません。
最も重要なことは、エンタテインメントとしての価値を生み出すIPの創出と育成なのです。
1980年代後半、遊技機は大きく進化します。それまでの音や光の効果に加え、液晶画面の搭載により、さまざまな表現が可能となりました。そして、液晶技術の進歩によって、画面に登場するキャラクターの動きは、より精巧にかつ滑らかになっていきます。
パチンコ・パチスロ機における、こうした表現力の向上が、オリジナリティの高いストーリーの再現を可能にしていきました。当社は、そうした技術の進歩を目の当たりにし、近い将来、遊技機が映画やテレビと同じメディアのひとつになると予見。さらに、そのためには魅力的なIPが必要であるという考えに至ったのです。