財務・業績情報

決算概況・2012年3月期決算概況

詳細は「2012年3月期 決算短信」をご覧ください。

  • 連結

(2012年3月31日現在)

連結経営成績(累計) (%表示は対前期増減率)

売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
百万円 (%) 百万円 (%) 百万円 (%) 百万円 (%)
2012年3月期 92,195 △11.0 8,527 △35.1 8,661 △36.7 5,991 △20.3
2011年3月期 103,593 56.2 13,136 61.7 13,684 76.3 7,520 128.6

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連結貸借対照表(要約)

(百万円) 2011年3月期
(2011年3月31日)
2012年3月期
(2012年3月31日)
資産の部
流動資産合計 51,051 62,811
固定資産合計 27,920 30,790
資産合計 78,971 93,601
負債の部
流動負債合計 27,587 37,925
固定負債合計 4,362 4,121
負債合計 31,949 42,046
純資産の部
純資産合計 47,021 51,555
負債純資産合計 78,971 93,601

連結キャッシュ・フロー計算書(要約)

(百万円) 2011年3月期 2012年3月期
営業活動によるキャッシュ・フロー 8,005 10,015
投資活動によるキャッシュ・フロー △4,356 △4,798
財務活動によるキャッシュ・フロー △3,915 △2,565
現金及び現金同等物に係る換算差額 △7 0
現金及び現金同等物の増減額(△は減少) △274 2,652
現金及び現金同等物の期首残高 15,906 15,632
現金及び現金同等物の期末(四半期末)残高 15,632 18,284

セグメント別状況(要約)

(百万円) PS モバイル スポーツエンタテインメント その他 調整額 連結
2012年3月期 売上高 83,959 1,924 1,945 5,460 △1,093 92,195
営業利益 8,664 11 7 △139 △16 8,527
2011年3月期 売上高 94,115 2,032 2,171 5,881 △606 103,593
営業利益 12,866 236 △290 315 8 13,136
増減 売上高 △10,156 △108 △226 △421 △487 △11,398
営業利益 △4,202 △225 297 △454 △24 △4,609

経営成績に関する分析

当期の経営成績

売上高は92,195百万円(前年同期比11.0%減)、営業利益8,527百万円(同35.1%減)、経常利益8,661百万円(同36.7%減)となりました。当期純利益については、子会社の解散・清算に伴い法人税等が減少し、5,991百万円(同20.3%減)となりました。
業績の主因は以下の通りです。
パチンコ・パチスロ事業は、期初にあたって平成23年3月に発生した東日本大震災の影響を考慮し、下半期重視の販売スケジュールを計画しました。その後、下半期に向けて各遊技機メーカーの有力タイトルの出荷・販売が集中する市場環境に対応し、需要と供給のバランスのとれた販売スケジュールを再策定しました。
こうした方針のもと、上半期はパチンコ遊技機1機種、パチスロ遊技機2機種を販売し、下半期にパチンコ遊技機1機種、パチスロ遊技機4機種を販売しました。販売活動は全体を通じて概ね計画通りに推移しましたが、第4四半期に販売したパチスロ遊技機の受注分の一部が次期にずれ込んだことなどにより、上述の経営成績となりました。
各セグメントの状況は以下の通りです。

セグメント分析

PS・フィールド

当期のパチンコ・パチスロ市場を取り巻く環境は、東日本大震災の影響を受け、かつてない大きな変動にさらされました。パチンコホールでは、電力不足が懸念される社会情勢に応えるために、自主的に営業時間の短縮や輪番休業に努めるなど、大がかりな節電対策を実施しました。一方、遊技機メーカー各社は、震災でサプライチェーン(部品供給網)が寸断され、電子部品などの調達に著しい影響を受けたことから、下半期偏重型の生産・販売計画を組まざるを得ない状況となりました。
こうした状況を踏まえ、当社でも、上半期はパチンコ遊技機1機種、パチスロ遊技機2機種を販売する計画にとどめ、下半期に大型タイトルを含む複数の遊技機を集中的に販売する体制を整えました。幸い、当初伝えられた夏以降よりも早い時期にサプライチェーンが復旧したことから第3四半期(10月-12月)は、遊技機メーカー各社から有力タイトルが相次いで投入され、年末年始商戦に向け、マーケットは大きな盛り上がりをみせました。
新台の供給が下半期前半に集中するなか、当社は流通を担う立場から第3四半期の活況感を持続させるため、第4四半期(1月-3月)に複数の大型タイトルを集中的に投入することとしました。その第1弾として年初に投入したパチンコ「CRヱヴァンゲリヲン7」はマーケットの高い支持を得て、当初の企図通りパチンコホールの持続的集客に寄与することができました。また、パチスロ市場に対しては、「ヱヴァンゲリヲン〜生命の鼓動〜」を2月に、翌3月には人気ゲームソフトとタイアップした「モンスターハンター」を矢継ぎ早に投入するなど、パチスロ市場の拡大基調の堅持に努めました。
なお、高い評価を受けた「モンスターハンター」の受注は順調に推移しましたが、昨年タイで発生した洪水の影響で一部部材の調達が困難であったため、販売台数の一部が次期にずれ込みました。また第4四半期にビスティブランドで販売を予定していたパチンコ1タイトルについては、業界団体による内規変更に対応し、ゲーム性・エンタテインメント性の向上を図るため次期投入に変更しました。
以上の結果、当期のパチンコ遊技機販売台数は233,223台(前年同期比29,391台減)、パチスロ遊技機販売台数は179,167台(同38,492台減)となりました。この結果、PS・フィールドの売上高は、83,959百万円(前年同期比10.8%減)、営業利益は8,664百万円(同32.7%減)となりました。

モバイル・フィールド

国内のインターネット利用環境は、通信速度の高速化や通信アクセス網の整備を背景に、モバイル、PCともに発展を続けています。特にモバイルは、平成24年3月末時点の携帯電話契約者数が1億2,418万件に達するとともに、高速データ通信が可能な第3世代携帯電話への移行も着実に進みました(「(社)電気通信事業協会」調べ)。あわせて、スマートフォンやタブレット型などの高機能携帯端末の普及も本格化しており、スマートフォン契約者数は平成24年3月末に2,522万件となり、5年後には8,100万件以上に達するとの予測も発表されています(「(株)MM総研」調べ)。
このような利用環境の発展に伴い、ソーシャルゲームや電子書籍といったエンタテインメント系コンテンツの需要は一層高まるとみられています。当社は、強みであるパチンコ・パチスロ関連コンテンツを活用したモバイルを含むオンラインサービスの拡大に加え、その他領域でも保有コンテンツを活用した新サービスの拡充に努めています。
(株)フューチャースコープ及びアイピー・ブロス(株)は、オンラインサービス分野において、パチンコ・パチスロ関連コンテンツを活用した既存サービスの見直しを進める一方、スマートフォン対応や新コンテンツの拡充を行うとともに、サービス品質の向上を図る投資を進めてきました。両社は、ソーシャル・ネットワーキング・サービスやオンラインサービスなどを通じて、引き続きパチンコ・パチスロ関連コンテンツはもとより、当社グループが取得・創出するIPの価値の最大化を図ることで、収益の拡大に努めていきます。
以上の結果、モバイル・フィールドの売上高は1,924百万円(前年同期比5.3%減)、営業利益は11百万円(同95.1%減)となりました。

スポーツエンタテインメント・フィールド

当期は、引き続きスポーツ関連事業の経営改善を実施しました。
スポーツ分野のジャパン・スポーツ・マーケティング(株)は、平成23年8月23日付「当社と子会社間での簡易吸収分割、及び子会社の特別清算に関するお知らせ」の通り、抜本的な事業再編を実施し、平成24年3月に特別清算が結了しました。
なお、当社が承継したフィットネスクラブ事業の「トータル・ワークアウト」は、各店舗の会員数・パーソナルトレーニング本数とも堅調に推移しました。
以上の結果、スポーツエンタテインメント・フィールドの売上高は1,945百万円(前年同期比10.4%減)、営業利益は7百万円(前年同期は営業損失290百万円)となりました。

その他・フィールド

(株)小学館クリエイティブとの共同出資で設立した出版社(株)ヒーローズは、平成23年11月1日にコミック誌「月刊ヒーローズ」を創刊し、平成24年5月1日付の7号まで順調に発行しています。同時に、今後のマーチャンダイジング展開を視野に入れ、同誌コンテンツの強化に積極的に取り組んでいます。
ルーセント・ピクチャーズエンタテインメント(株)は、設立時より大型プロジェクトとして企画・プロデュースしてきた劇場アニメーション「ベルセルク」シリーズの第1部「黄金時代篇Ⅰ 覇王の卵」を平成24年2月に全国公開しました。続く第2部「黄金時代篇Ⅱ ドルドレイ攻略」についても、平成24年6月に公開することを決定しており、多様なメディアでのマーチャンダイジング展開に向けた施策を推進しています。
(株)デジタル・フロンティアは、映画やゲームのコンピュータ・グラフィックス(CG)制作をはじめ、各分野での映像制作事業を推進しました。同社は、パチンコ・パチスロ遊技機向けCG制作や長編CG制作の依頼増加に応える制作ラインの拡充に向け、国内のみならず台湾、マレーシアにおいて子会社を設立するなど、体制強化を積極的に推進しています。
(株)円谷プロダクションは、ウルトラマンシリーズ最新作となる映画「ウルトラマンサーガ」を平成24年3月に全国公開し、話題性の高いキャストの採用や迫力あふれる3D映像化により、幅広い層にわたって観客動員をあげることができました。同社は、映画はもとより「ウルトラマン列伝」をはじめとするテレビなどのメディアを通じて、IP価値の向上や、マーチャンダイジング展開の基盤強化に努めています。
以上の結果、その他・フィールドの売上高は5,460百万円(前年同期比7.2%減)、営業損失は139百万円(前年同期は営業利益315百万円)となりました。
(注)各セグメントの売上高には、内部売上高又は振替高を含んでいます。

財政状態に関する分析

  1. 資産
    流動資産は、62,811百万円と前連結会計年度末比11,760百万円の増加となりました。これは主に売上債権の増加によるものです。
    有形固定資産は、10,980百万円と前連結会計年度末比890百万円の増加となりました。
    無形固定資産は、4,372百万円と前連結会計年度末比697百万円の減少となりました。
    投資その他の資産は、15,437百万円と前連結会計年度末比2,677百万円の増加となりました。これは主に投資有価証券の増加によるものです。
    以上の結果、資産の部は93,601百万円と前連結会計年度末比14,630百万円の増加となりました。
  2. 負債
    流動負債は、37,925百万円と前連結会計年度末比10,338百万円の増加となりました。これは主に仕入債務の増加によるものです。
    固定負債は、4,121百万円と前連結会計年度末比241百万円の減少となりました。これは主に社債の償還によるものです。
    以上の結果、負債の部は42,046百万円と前連結会計年度末比10,096百万円の増加となりました。
  3. 純資産
    純資産の部は、51,555百万円と前連結会計年度末比4,533百万円の増加となりました。これは主に利益剰余金の増加によるものです。

キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,652百万円増加し、18,284百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りです。
  1. 営業活動によるキャッシュ・フロー
    営業活動の結果得られた資金は、10,015百万円(前年同期は8,005百万円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益8,265百万円、売上債権の増加5,194百万円、仕入債務の増加11,048百万円、法人税等の支払7,112百万円等によるものです。
  2. 投資活動によるキャッシュ・フロー
    投資活動の結果使用した資金は、4,798百万円(前年同期は4,356百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,355百万円、無形固定資産の取得による支出1,065百万円、関係会社株式の取得による支出1,021百万円等によるものです。
  3. 財務活動によるキャッシュ・フロー
    財務活動の結果使用した資金は、2,565百万円(前年同期は3,915百万円の支出)となりました。これは主に配当金の支払1,659百万円、社債の償還による支出748百万円、短期借入金の返済による減少152百万円等によるものです。

次期の見通し

パチンコ・パチスロ分野では、流通企業としてファンの支持拡大と新規顧客の創造を目指し、ゲーム性・エンタテインメント性に優れた良質な商品を投入していきます。
遊技機販売見通しは、パチンコ・パチスロ遊技機合計で48万台(前期比6.8万台増)を見込んでいます。
パチンコ遊技機では、既存提携メーカーとの企画開発商品のラインナップの拡充を図るとともに、京楽産業.(株)との新ブランド「オッケー.」の商品を投入していきます。パチスロ遊技機では、拡大基調が続く市場に対応し、高度化するファンのニーズに応える有力商品を投入することで、さらなる市場の活性化に貢献していきます。
エンタテインメント領域全般では、当社グループが取得・保有・創出したIPを新たに位置づけた枠組みで循環させることで、多くのファンを獲得し、IP価値の最大化を図っていきます(8頁「経営方針」参照)。
次期配当につきましては、さらなる成長を通じて過去最高益を目指すことで株主利益に貢献していきたいと考えております。

<経営方針につきましては、あわせて2012年3月期決算短信8ページ「経営方針」をご参照下さい>