財務・業績情報

決算概況・2019年3月期 決算概況

詳細は「2019年3月期 決算短信」をご覧ください。

  • 連結

連結経営成績 (%表示は対前期増減率)

(百万円) 2018年3月期 2019年3月期 増減率 (%)
売上高 61,055 51,639 △15.4
営業利益 △5,738 △1,363 -
経常利益 △5,204 △1,396 -
親会社株主に帰属する当期純利益 △7,691 △298 -

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連結貸借対照表(要約)

(百万円) 2018年3月期
(2018年3月31日)
2019年3月期
(2019年3月31日)
増減額
資産の部
流動資産合計 42,175 48,225 6,049
固定資産合計 30,160 19,971 △10,189
資産合計 72,336 68,196 △4,139
負債の部
流動負債合計 22,480 21,754 △726
固定負債合計 14,346 11,337 △3,009
負債合計 36,827 33,091 △3,735
純資産の部
純資産合計 35,509 35,105 △403
負債純資産合計 72,336 68,196 △4,139

連結キャッシュ・フロー計算書(要約)

(百万円) 2018年3月期 2019年3月期 増減額
営業活動によるキャッシュ・フロー △1,094 2,178 3,273
投資活動によるキャッシュ・フロー 4,399 3,217 △1,181
財務活動によるキャッシュ・フロー △2,021 △962 1,059
現金及び現金同等物に係る換算差額 △0 0 0
現金及び現金同等物の増減額(△は減少) 1,282 4,434 3,151
現金及び現金同等物の期首残高 23,090 24,373 1,282
現金及び現金同等物の期末残高 24,373 28,807 4,434

経営成績等の概況

1.当期の経営成績

(1)連結業績概況

当期の当社グループは大きく経営の舵を切り、4つの中核企業を中心とした運営体制による大規模な経営改革を進めました。あわせて、経営コストの最適化に向けた経営効率化諸施策を強力に実行しました。

当社を中核とするパチンコ・パチスロ事業においては、本来の流通という立ち位置に回帰し、当社が強みとするマーケティング機能の強化を通じて、新台販売はもとより、お客様の多様なニーズに応える新規事業のスタートアップ等、流通基盤のさらなる拡充に注力しました。
当期のパチンコ・パチスロ市場環境は、2018年2月1日に「風適法施行規則」※が施行され、メーカー各社による新規則に基づく遊技機(以下、「新規則機」)の積極的な開発と、市場への投入が進められました。新規則に対応したパチンコ機は8月から、パチスロ機は10月から市場に順次投入されており、新規則機がもたらす多様なゲーム性と適度な消費金額の枠内で遊びやすい「安心して楽しめるパチンコ・パチスロ」は、ホールならびにファンから一定の評価を得るに至っています。こうした背景から、新規則機に対する市場の需要が、パチンコ・パチスロともに一層喚起されました。このような環境の中、下半期にはメーカー各社による型式試験の申請件数が急増したことで申請受理に至ること自体が困難を極め、型式試験の厳格化による適合率の低迷等もあり、市場への機種(タイトル)供給は低調に推移しました。
こうした状況下で、当社は型式試験の通過待ちを含む複数機種を保有しながら、通期業績の達成に努めましたが、一部機種において、型式試験の申請受理から適合に至るまでに想定以上の時間を要したため、その販売を延期しました。この結果、当期のパチンコ・パチスロ販売台数は138千台(前期比53千台減)となりました。

当社グループのIP事業の中核企業である(株)円谷プロダクションにおいては、ブランド戦略に基づくグローバルエンターテイメントカンパニーを目指して、新規アニメーション作品『ULTRAMAN』の北米や中国における映像配信等、海外展開の戦略的な拡大を推進しました。あわせて、国内マネタイズインフラの最大化や戦略的アライアンスの構築を強力に実行しました。
また、映像事業を手がける(株)デジタル・フロンティアにおいては、パートナー企業との共同開発によるオリジナルTVアニメ作品『荒野のコトブキ飛行隊』をはじめ、新規映像作品の創出に注力するとともに、中国を中心とするグローバルでの映像制作受託等を推進しました。

以上の結果、当連結会計年度における売上高は51,639百万円(前期比9,416百万円減)、営業損失は1,363百万円(前期比4,375百万円改善)、経常損失は1,396百万円(前期比3,808百万円改善)、また、関係会社株式売却益、段階取得に係る差益等による特別利益等を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失は298百万円(前期比7,392百万円改善)となりました。
なお、上述の連結業績は、当社グループが当期に見込んでいたライセンス許諾の売上(約16億円)を、2019年4月以降の代金回収時に計上することとした影響を受けています。詳細につきましては、2019年5月15日付「2019年3月期連結業績予想と実績との差異および個別業績の前期実績との差異に関するお知らせ」に記載の通りです。

※ 2018年2月1日施行「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則」及び「遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則の一部を改正する規則」

(2)通期連結業績予想に関する説明

2020年3月期 利益計画
(百万円) 2018年3月期実績 2019年3月期実績 2020年3月期見通し
  増減額   増減額
営業損益 △5,738 △1,363 +4,375 1,500 +2,863
経常損益 △5,204 △1,396 +3,808 1,500 +2,896
親会社株主に帰属する当期純損益 △7,691 △298 +7,392 1,000 +1,298

当社グループの次期の事業推進においては、主力であるパチンコ・パチスロ事業に注力することに加え、(株)円谷プロダクションの事業成長を最重要課題に位置付けています。

当社を中核とするパチンコ・パチスロ事業においては、従来取り組んできた徹底的な商品分析とマーケティングの成果を発揮し、ファンを楽しませ、ホールに喜ばれる最適商品の企画・開発と販売に注力してまいります。
一方で、当事業の次期収益計画は、保通協型式試験における申請受理から適合に至るまでのリードタイムを慎重かつ厳密に織り込んだ計画としています。
商品開発についても、マーケティング技術の精度を高めることで市場ニーズをさらに的確に捉え、販売台数の増大を目指してまいります。
(株)円谷プロダクションは、当社グループの事業成長の要として、グループの総力を挙げて国内外の事業拡大を推進してまいります。次期においては、映画作品そのものの収益性を高めること、積極的な企業タイアップ等によるIPのブランド価値向上と収益化の推進、そして北米、中国を主とするグローバル展開の加速、これら3点の実現に注力してまいります。
また、(株)デジタル・フロンティアは、国内の映像制作ならびに受託開発はもとより、中国をはじめとするグローバル展開の推進等、同社が誇る高品質の3DCG技術をもとに価値の高い映像作品を手がけ、さらなる収益拡大を目指します。

なお、次期の業績予想は上表の通り、売上高の開示をせず、利益計画を開示しています。これは、パチンコ・パチスロ事業の新台販売において、機動的なプロダクトミックス※が与える売上計上のボラティリティが見込まれることによるものです。
以上により、次期の営業利益は1,500百万円(前期比2,863百万円改善)、経常利益は1,500百万円(前期比2,896百万円改善)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,000百万円(前期比1,298百万円改善)を計画しています。

※当社の遊技機における売上計上方法は、代理店販売および代行店販売の2通りあります。販売する機械によって、売上高に大きな影響を及ぼす可能性があります。
詳細につきましては、「個人投資家の皆様へ」をご覧ください。

(3)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当

当社は、企業価値の向上を経営の重要課題と位置付け、利益に応じた適正な配当を行うことを基本方針としています。一方、市場環境の急激な変化に伴い、中長期的な視点で財務基盤の安定化を図り、収益拡大に向けた投資資金の確保を優先することが、将来的な企業価値向上も含めた最大の株主還元につながると判断しています。
具体的な配当につきましては、2019年3月期の期末配当を1株につき10円とします。なお、本件につきましては、2019年6月19日に開催予定の第31回定時株主総会に付議する予定です。次期につきましては、同様に1株につき10円を予定しています。

2.当期の財政状態の概況

  • 資産の部
    流動資産は、48,225百万円と前連結会計年度末比6,049百万円の増加となりました。これは主に現金及び預金の増加、原材料及び貯蔵品の増加、仕掛品の増加によるものです。
    有形固定資産は、6,165百万円と前連結会計年度末比885百万円の増加となりました。これは主に工具、器具及び備品の増加によるものです。
    無形固定資産は、3,170百万円と前連結会計年度末比1,785百万円の増加となりました。これは主にのれんの増加によるものです。
    投資その他の資産は、10,635百万円と前連結会計年度末比12,860百万円の減少となりました。これは主に長期貸付金の減少によるものです。
    以上の結果、資産の部は68,196百万円と前連結会計年度末比4,139百万円の減少となりました。
  • 負債の部
    流動負債は、21,754百万円と前連結会計年度末比726百万円の減少となりました。これは主に短期借入金が増加したものの、仕入債務が減少したことによるものです。
    固定負債は、11,337百万円と前連結会計年度末比3,009百万円の減少となりました。これは主に長期借入金の減少によるものです。
    以上の結果、負債の部は33,091百万円と前連結会計年度末比3,735百万円の減少となりました。
  • 純資産の部
    純資産の部は、35,105百万円と前連結会計年度末比403百万円の減少となりました。これは主に利益剰余金の減少によるものです。

3.当期のキャッシュ・フローの概況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ4,434百万円増加し、28,807百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りです。

  • 営業活動によるキャッシュ・フロー
    営業活動の結果得られた資金は、2,178百万円(前年同期は1,094百万円の支出)となりました。これは主に税金等調整前当期純損失26百万円、仕入債務の減少2,668百万円、売上債権の減少1,658百万円、関係会社株式売却損益1,348百万円、減価償却費1,239百万円、出資金償却1,072百万円、たな卸資産の減少570百万円、持分法による投資損益458百万円などによるものです。
  • 投資活動によるキャッシュ・フロー
    投資活動の結果得られた資金は、3,217百万円(前年同期は4,399百万円の収入)となりました。これは主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入2,818百万円、関係会社株式の売却による収入1,800百万円、固定資産の取得による支出1,391百万円などによるものです。
  • 財務活動によるキャッシュ・フロー
    財務活動の結果使用した資金は、962百万円(前年同期は2,021百万円の支出)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出2,580百万円、短期借入れによる収入1,809百万円、配当金の支払169百万円などによるものです。