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決算概況・2025年3月期 第1四半期決算概況

詳細は「2025年3月期 第1四半期決算短信」をご覧ください。

  • 連結

連結経営成績 (%表示は対前期増減率)

(百万円) 2024年3月期 第1四半期 2025年3月期 第1四半期 増減率 (%)
売上高 30,335 26,176 △13.7
営業利益 2,025 2,519 24.4
経常利益 2,185 3,328 52.3
親会社株主に帰属する四半期純利益 1,384 1,696 22.6

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連結貸借対照表(要約)

(百万円) 2024年3月期
(2024年3月31日)
2025年3月期 第1四半期
(2024年6月30日)
増減額
資産の部
流動資産合計 64,848 55,644 △9,203
固定資産合計 33,431 33,337 △94
資産合計 98,280 88,982

△9,297

負債の部
流動負債合計 30,610 28,674 △1,935
固定負債合計 11,682 10,355 △1,327
負債合計 42,293 39,030 △3,263
純資産の部
純資産合計 55,986 49,951 △6,034
負債純資産合計 98,280 88,982 △9,297

連結キャッシュ・フロー計算書(要約)

(百万円) 2024年3月期 第1四半期 2025年3月期 第1四半期 増減額
営業活動によるキャッシュ・フロー △436 △2,739 △2,302
投資活動によるキャッシュ・フロー △1,093 △658 435
財務活動によるキャッシュ・フロー △1,641 △9,476 △7,834
現金及び現金同等物に係る換算差額 1 1 0
現金及び現金同等物の増減額(△は減少) △3,169 △12,872 △9,702
現金及び現金同等物の期首残高 36,497 34,814 △1,683
現金及び現金同等物の期末(四半期末)残高 33,327 21,942 △11,385

当四半期決算に関する定性的情報

1.経営成績に関する説明

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻はすでに2年が経過し未だ解決の糸口さえ見えない状況で、さらにイスラエルのパレスチナ・ガザ地区での紛争は周辺国へと飛び火し中東地域の緊張が高まっており、世界経済全体への影響が憂慮されます。また我が国経済は、米国景気のピークアウト懸念による円相場や株式市場の乱高下など先行きの見通しが立ちにくい状況にあります。
一方で、世界的に人気を集める日本発のコンテンツビジネスは、新たな基幹産業として世界で益々存在感を増しています。こうした状況の中、当社グループは「すべての人に最高の余暇を」という企業理念のもと、グローバルコンテンツビジネス企業としての基盤形成を積極的に進め、着実にその成果を上げています。

コンテンツ&デジタル事業の中核を担う(株)円谷プロダクションでは、2024年度を初年度とした中期経営計画をスタート致しました。この中期経営計画では、①グローバル展開の拡大に伴う内部体制の確立、②グローバルな視点での流通の根本的な見直しと新たな流通網の構築、③ウルトラマンシリーズ商品開発・展開の強化、④ウルトラマン以外の多様なIP商品開発、⑤新たな映像作品の展開、を5つの柱とし、グローバルコンテンツビジネスの確立を目指して各施策を推進しています。
グローバル展開拡大に伴う内部体制確立に向け、本社、北米及びシンガポール子会社に多様なプロフェッショナル人材を招聘し、それぞれが連携して流通の根本的な見直しと新たな流通網の構築に取り組んでいます。中国では新たにウルトラマンエリアを中心とするテーマパークがオープンするなどタッチポイントが一層拡充、そのウルトラマン人気がマーチャンダイジングへの好連鎖となり裾野の広い消費者層向けの商品展開が拡大しています。
ウルトラマンシリーズの商品力強化として、10月に新たなトレーディングカードゲームが15ヵ国同時に発売されます。カード事業の経験豊富な人材群を招聘してプロジェクトチームを組成し、企画・開発から発売まで一気通貫で準備を進めて参りました。6月から開始した受注は順調に推移しており、国内ではカード専門店をはじめ大手流通、量販店、コンビニエンスストアに広がり、海外では北米とアジア地域からの受注が活況です。これら世界的なディストリビューターとの関係の広がりを梃に、カードゲームはもちろん、幅広い商品の流通拡充に繋げて参ります。
新たな映像作品としてNetflix映画『ウルトラマン:ライジング』が6月14日に世界同時配信されました。公開週の視聴ランキングがグローバルで2位となったほか、その後も69ヵ国でトップ10にランクインするなど好評を博しています。これを受け北米地域ではウルトラマンの認知度が高まっており、北米市場を中国・アジアに次ぐグローバルマーチャンダイジング展開の柱に育成して参ります。

PS事業では中長期的な成長に向けて、魅力的なIPの取得及びファンの期待に応える商品作りに取り組んでいます。
フィールズ(株)では、最新の市場動向を考慮し、第1四半期は期中納品の商品力強化に注力致しました。第2四半期以降それらの商品を最適な時機に市場へ投入して参ります。
新たに当社グループ入りした(株)エース電研は、島補給システムを始めとしたパーラー向け機器設置工事のリーディングカンパニーであり、全国のパーラーのあらゆるニーズにお応えすることで信頼と実績を積み重ねてきました。同社とフィールズ(株)との協業により業界に大きな利益をもたらせるよう進めて参ります。

以上の結果、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高26,176百万円(前年同期比13.7%減)、営業利益2,519百万円(同24.4%増)、経常利益3,328百万円(同52.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,696百万円(同22.6%増)となりました。

当第1四半期における各事業セグメントの概況は、以下の通りです。

コンテンツ&デジタル事業セグメント
コンテンツ&デジタル事業の中核を担う(株)円谷プロダクションの第1四半期の状況は以下の通りです。
海外MD/ライセンス収入の増加を主因として売上、利益共に前年同期を上回りました。

【MD/ライセンス】 1,845百万円(前年同期比30.6%増)
中国におけるマーチャンダイジングが、これまでのブロック玩具、カードゲーム、文具、衣料品に加え、低価格帯玩具や食品領域にも拡がり消費者の裾野の広い商品群へ着実に浸透した結果、MD/ライセンス収入は前年同期比30.6%の増加となりました。中でも中国を中心とした海外MD/ライセンス収入は前年同期比49.1%の増加となりました。
各商品カテゴリー別の状況は以下の通りです。
①トイ&ホビー:ブロック玩具に加え新たに低価格帯玩具のライセンス収入が伸長し、719百万円(同42.7%増)となりました。
②ライフスタイル:子ども向け衣料品や文具を中心にライセンス収入が伸長し、333百万円(同32.8%増)となりました。
③FMCG:食品関連商品の拡がりがライセンス収入の伸長に繋がり、207百万円(同87.4%増)となりました。
※FMCG:日用消費財(食品、飲料等)
④カードゲーム:既存のカードゲームによるライセンス収入が前年並みの162百万円(同11.2%減)となりました。
⑤その他:ゲームコラボ等のライセンス収入が貢献し、423百万円(同16.0%増)となりました。

短信表

【映像・イベント】 615百万円(前年同期比6.7%増)
映像事業では北米など多地域での番組販売・配信等が進捗しました。ライブ・イベント事業では『ウルトラマン:ライジング』や『ウルトラマンアーク』の放送・配信に先駆けたプロモーション施策を推進しました。また、人気キャラクター『ウルトラマンゼロ』の15周年を記念するイベントを東京・渋谷で開催し、国内はもとより海外からも多くのファンが訪れ盛況を呈しました。

[円谷プロダクションの主な事業収入の推移(注3)]

短信表

[円谷プロダクションの地域別収入の内訳]

短信表

(株)デジタル・フロンティアは、最先端のCG映像制作技術を武器にNetflix作品『シティーハンター』等におけるVFX制作の他、大型アニメ映画やゲーム案件の受託開発が順調に推移しています。さらに、最先端の3DCGで制作されたデジタルドールによるVTuberプロジェクト『cage』や、CGで人間をリアルに再現する「デジタル・ヒューマン」技術を活用し、CMやメタバース上での展開など新規領域での取り組みを加速させています。

以上の結果、コンテンツ&デジタル事業セグメントの当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高3,598百万円(前年同期比14.9%増)、営業利益1,048百万円(同33.6%増)となりました。

PS事業セグメント
フィールズ(株)においては前述の通りの取り組みを実施した結果、当第1四半期の遊技機販売実績は下表の通りとなりました。また、(株)エース電研においては当社グループ入りした効果が下支えとなり機器設置工事が増加したことに加えて改刷対応が追い風となり、PS事業の利益を押し上げました。

以上の結果、PS事業セグメントの当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高22,290百万円(前年同期比17.4%減)、営業利益2,057百万円(同9.3%増)となりました。

[PS事業セグメントの遊技機販売台数]

短信表

[2025年3月期の主な販売タイトル]

短信表
※パチンコは1万台未満、パチスロは5千台未満のタイトルは販売台数を非公表としております。

その他事業
その他事業の当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高413百万円、営業利益7百万円となりました。

2.今後の見通しについて

上述の通り各セグメントの業績は順調に推移しており、2025年3月期の連結業績予想は5月14日公表の内容から変更ありません。

(注1)記載の数値は各社・各団体の公表値または当社推計によるものです。
(注2)記載の商品名は各社の商標または登録商標です。
(注3)「MDライセンス収入」及び「映像・イベント収入」は、一部集計項目を見直して反映しています。

3.財政状態に関する分析

  • 資産の部
    流動資産は、55,644百万円と前連結会計年度末比9,203百万円の減少となりました。これは主に現金及び預金の減少によるものです。
    有形固定資産は、9,441百万円と前連結会計年度末比0百万円の増加となりました。
    無形固定資産は、2,393百万円と前連結会計年度末比9百万円の減少となりました。これは主にのれんの減少によるものです。
    投資その他の資産は、21,502百万円と前連結会計年度末比85百万円の減少となりました。これは主にその他に含まれる出資金の減少によるものです。
    以上の結果、資産の部は88,982百万円と前連結会計年度末比9,297百万円の減少となりました。
  • 負債の部
    流動負債は、28,674百万円と前連結会計年度末比1,935百万円の減少となりました。これは主に未払法人税等の減少によるものです。
    固定負債は、10,355百万円と前連結会計年度末比1,327百万円の減少となりました。これは主に長期借入金の減少によるものです。
    以上の結果、負債の部は39,030百万円と前連結会計年度末比3,263百万円の減少となりました。
  • 純資産の部
    純資産の部は、49,951百万円と前連結会計年度末比6,034百万円の減少となりました。これは主に自己株式の取得による減少、配当金の支払いによる利益剰余金の減少および親会社株主に帰属する四半期純利益の計上に伴う利益剰余金の増加によるものです。
  • キャッシュ・フローの状況の分析
    当第1四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ12,872百万円減少し、21,942百万円となりました。
  • 営業活動によるキャッシュ・フロー
    営業活動の結果使用した資金は、2,739百万円(前年同期は436百万円の支出)となりました。これは主に税金等調整前四半期純利益3,328百万円、棚卸資産の増加2,858百万円、法人税等の支払額2,426百万円によるものです。
  • 投資活動によるキャッシュ・フロー
    投資活動の結果使用した資金は、658百万円(前年同期は1,093百万円の支出)となりました。これは主に固定資産の取得による支出245百万円、関係会社株式の取得による支出137百万円によるものです。
  • 財務活動によるキャッシュ・フロー
    財務活動の結果使用した資金は、9,476百万円(前年同期は1,641百万円の支出)となりました。これは主に自己株式の取得による支出6,310百万円、配当金の支払額2,554百万円によるものです。