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2024年3月期 決算説明会 当社説明(要旨)

2024年5月15日(水)12:00より、2024年3月期 決算説明会(オンライン)を開催いたしました。
本ページでは、説明会での当社説明(要旨)についてご案内いたします。

2024年3月期連結決算概要
取締役 小澤

2024年3月期 連結業績予想と実績との差異

⇒『2024年3月期連結決算概要説明資料』1~2ページ
連結業績予想と実績との差異について、売上高が予想比で15.4%増加し141.9億円となった。これは、PS事業の遊技機販売が好調に推移したことによるものである。また、親会社株主に帰属する当期純利益については、予想比で35.9%増加し115.5億円となった。この主因は、2024年3月期第2四半期より持分法適用関連会社となったダイコク電機(株)に関する持分法による投資利益が計上されたこと、2024年3月に子会社化した(株)ソフィアの負ののれん発生益等によるものである。


2024年3月期[連結P/L]

⇒3ページ
当期の売上高は1419.2億円(前期比21.2%増)、営業利益118.2億円(同8.0%増)、経常利益129.4億円(同15.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益115.5 億円(同40.5 %増)となった。2025年3月期の業績予想については、売上高が1,550億円(前期比9.2%増)営業利益152億円(同28.5%増)、経常利益161億円(同24.3%増)、 親会社株主に帰属する当期純利益116億円(同0.4%増)としている。


2024年3月期[事業セグメント別P/L]

⇒4ページ
2024年3月期のコンテンツ&デジタル事業セグメントの売上高は153.3億円(前期比5.5%増)、営業利益37.8億円(同13.6%減)となった。同事業セグメントの2025年3月期業績予想は売上高180億円(前期比17.4%増)、営業利益40億円(同5.8%増)としている。 PS事業セグメントの2024年3月期は売上高1,255.9億円(前期比24.6%増)、営業利益104.1億円(同35.0%増)となった。 同事業セグメントの2025年3月期業績予想は売上高1,350億円(前期比7.5%増)営業利益135億円(同29.7%増)としている。


株主還元・配当政策
利益配分に関する基本方針/1株当たり配当金の推移

⇒5~7ページ
利益配分に関する基本方針は記載の通りである。1株あたり配当金については、過去3か年に亘り期初予想の配当額に加え、期中に増配を発表している。 なお、2025年3月期は、配当予想を40円としている。


自己株式の消却および取得

⇒8ページ
決算発表と同日に、自己株式の消却および取得を発表した。既存の自己株式397万株は、本年5月31日に消却を行う予定である。また、図表の通り5月15日付で新規の自己株式350万株を取得している。当社代表取締役の山本から250万株、SMBC日興証券から100万株の売付注文を行うことで完了した。なお、SMBC日興証券は、貸株により応じているため、後に当社株式を市場から取得し売却するという動きになる。この結果、発行済株式総数は6,542万株となる見込みである。


円谷フィールズホールディングス 取締役/円谷プロダクション 代表取締役社長 兼 COO 永竹 正幸

コンテンツ&デジタル事業セグメント 5ヵ年 新・中期経営計画(2025/3期-2029/3期)

過去の振り返り

⇒『コンテンツ&デジタル事業セグメント 5ヵ年中期経営計画』1~2ページ
コンテンツ&デジタル事業セグメントの営業利益計画及び実績はP.2の図表の通りである。
過去の振り返りとして、2022年3月期の同事業セグメントの営業利益は14.6億円となり、当時の過去最高益を記録した。
これを受け、グローバル展開を加速させるための「2022年中期経営計画」を発表、3ヵ年の営業利益計画を発表した(図表内①)。初年度は20億円を計画していたが、とくに中国のMDライセンス事業が伸長したことにより43.7億円の実績となった(図表内②)。
中計初年度から計画を大きく上回る着地となったことを受け、2024年以降の新しい中期経営計画を策定、3ヵ年の営業利益計画を発表した(図表内③)。
結果として、2024年3月期は一時的な既存カードの在庫調整や積極投資を行った結果、営業利益は計画60億円に対し38億円で着地した(図表内④)。
当社はこの結果を真摯に受け止め、今後の改善点を明確にして新たな成長ステージに向かうプランを発表させていただく。


5ヵ年 新・中期経営計画の概要

⇒3ページ
前期(2024年3月期)及び当期(2025年3月期)は認知度、好感度を高める徹底的なブランディング期間と位置付け、成長に向けた地固めを行う。
2026年3月期からは攻めの成長フェーズに入りたいと考えている。 その後、様々なコンテンツを軸にグローバルで躍動する事業体を目指していく。


円谷プロダクションの成長可能性とBtoBビジネスの安定的成長と新しいビジネスモデルへの変化・成長の過程

⇒4~6ページ
円谷プロダクションの成長を支える大きな要因として、1つ目には継続した作品展開による着実なファン層の拡大が挙げられる。国内においては3世代のファンに親しまれており、また、海外、特に中国、アジアでは、10年以上に亘るテレビシリーズ等の作品展開が実を結び、「ウルトラマンティガ」をはじめ人気作品を視聴して育った 30代の親世代とその子ども世代を中心とする、非常に強いファン層が形成されている。
2つ目に、円谷プロは事業モデルの変革に取り組んでおり、BtoBビジネスの安定成長モデルに加えて新しいビジネスモデルへと変化・成長する過程にある。BtoBビジネス(ロイヤリティ収入・ライセンスビジネス収入中心)のみならず、グローバル展開していく上でのビジネスとしてBtoBtoCやD2Cビジネスを強化している。現在は商品企画開発の強化、国内のさらなる展開と海外の横展開、商品展開と連動したマーケティングに取り組んでいる最中である。


5ヵ年 新・中期経営計画の達成に向けた基本戦略

⇒7ページ
各流通パートナーもしくは直接ファンに届けるための流通網の整備・拡大を推進している。また、商品展開と連動したCRMを活用したマーケティングにより、さらにIP価値向上とコミュニティの育成を行っている。我々が対象としているグローバルマーケットに対しての継続的な作品展開を通じファンを拡大していくための①ライブ・イベント、②商品企画開発、③流通網の整備・拡大という流れを現在構築しているところである。


円谷プロダクションの戦略(①ライブ・イベント)

⇒8ページ
過去のライブ・イベント事業は国内のみで実施しており、非常に低収益な事業だった。コロナ禍ではイベント動員数が年間10万人程度と非常に厳しい状況となった。しかし、その後は取り組み方を変え、様々な施策を行うことで70万人規模まで集客を増加、これに伴うチケット販売と物販が非常に好調で、順調に拡大している。成長余地は十分にあると見ており、夏の大型イベントの開催地域も従来の東京開催に加え、今年から新たに大阪でも開催する予定である。また、海外でも同様のノウハウを活用した横展開の拡大を図っている。


円谷プロダクションの戦略(②MD/ライセンス)

⇒9ページ
ライセンスビジネスに加え、商品企画開発の強化を行っている。ライブ・イベントの拡大により、会場で自社企画開発の商品を直接ファンの皆様にお届けすることが可能となっている。商品企画開発を強化する上での伸び代は十分にあり、国内でのさらなる展開と海外への横展開が期待される状況である。2021年時点では15億円だったMDライセンスの売上が、前期は64億円、今後は100億円を超える計画となっている。


商品企画開発の例

⇒10ページ
イベント連動商品の事例としては、イベントに来場するお客様が必ずといっていいほどご購入される商品となっているカラータイマーが挙げられる。このほか、ツブラヤストアという我々が独自展開しているeコマースサイトにおいて、予約受注販売による限定商品やコラボレーション商品等、様々な商品を展開している。まだ着手できていない商品カテゴリー、パターンがあるため、今後拡大していく予定である。


円谷プロダクションの戦略(③流通網の整備・拡大)

⇒11ページ
2021年度に国内リテール組織を創設し、新たに一般販路の拡大にも取り組んでいる。国内では自社サイトである「ツブラヤストアONLINE」を立ち上げた。また、大手小売店と連携したファン拡大施策を企画し、各ライセンシーにもご協力をいただきながら展開することで売り場を広げていく活動もスタートしている。今後は、海外でも北米とシンガポール、2か所の拠点を中心に流通網の整備・拡大に取り組んでいく。


円谷プロを中核としたグローバルビジネス企業群

⇒12ページ
円谷プロダクションを中核に、北米拠点の「Tsuburaya Fields Media & Pictures Entertainment, Inc.」、シンガポールの「Tsuburaya Fields Entertainment International Pte. Ltd.」、そしてグループ会社のデジタル・フロンティアが連携してグローバルビジネスに取り組んでいく。


円谷プロを中核としたグローバルビジネス企業群の売上高成長(内訳)

⇒13ページ
グローバルビジネス企業群の売上高成長については、映像作品展開によるイベント等の収入とそれに関連するMD/ライセンス収入がベースラインでしっかりと伸長してきている。今後もカードゲームはじめ新たな商品群の展開とともに、各商品カテゴリーをしっかりと成長させていく。


本中計期間における成長投資(計画)

⇒14ページ
本中計期間は更なる成長に向け、新規事業・IP育成投資や構造改革等に必要な投資を行っていく。来期(2025年3月期)はカードゲームはじめ新たな商品群の展開に合わせたグローバルプロモーションに注力し、今後も一定額を投じていく。また、映像製作投資や構造改革に伴う人材獲得・育成や海外拠点の強化にも力を入れていく。


本中計期間における販売費及び一般管理費の推移

⇒15ページ
広告宣伝費については、当期実績は3.7億円だが、来期(2025年3月期)は徹底的なブランディングのため10億円以上かけた積極投資を行っていく。
これにより、広範なターゲットの認知獲得等ブランディングを行い、新たな展開につなげていく。それ以外の固定費については、売上高成長率より低い水準で維持する方針である。


デジタル・フロンティアの成長に向けた構造改革

⇒16~17ページ
デジタル・フロンティアでは、従来行っていた国内のVFX制作やゲーム関連の受託開発に加えて、北米等の新市場を開拓し、グローバルでビジネスを展開していく成長戦略の下、構造改革に取り組んでいく。
将来的には売上高100億円規模に達し、日本から世界を代表するコンテンツ制作のリーディングカンパニーとなることを目指す。


コンテンツ&デジタル事業セグメント 営業利益目標

⇒19ページ
コンテンツ&デジタル事業セグメントの営業利益目標は図表の通りである。来期(2025年3月期)はグローバルでの更なる展開に向けた積極投資も考慮して40億円計画としている。来期までの徹底的なブランディングを経て、2026年3月期以降は攻めのフェーズに移行し、2028年3月期には100億円を計画している。


補足)円谷フィールズホールディングス 代表取締役社長 グループ最高経営責任者 山本 英俊

2022年3月期以降、中期経営計画を発表しているが、計画が上下に振れてしまい目標策定の難しさを痛感している。円谷プロダクションに関しては、約2年間足場固めとしてキャラクターの認知度と好感度を高めるための投資を徹底的に行う。これにより2023年3月期に公表した中期経営計画(2024年3月期:60億円、2025年3月期:75億円、2026年3月期:90億円)が約2年ずれる。来期(2025年3月期)に関しては、大きな広告宣伝、そして新しいカードゲームの戦略にしっかりと投資を行っていきたいと考えている。


円谷フィールズホールディングス 代表取締役社長 グループ最高経営責任者 山本 英俊

振り返りと新たな中期経営計画の策定に向けて

⇒『PS事業セグメント概況』10ページ
PS事業セグメントに関しては、初年度の計画を達成し想定よりも高い実績で推移していることから、中計の目標を見直そうと考えている。2023年8月にダイコク電機(株)の株式20%を取得し、2024年3月には(株)ソフィアの株式を51%取得した。これを含めた事業計画を現在策定中であり、2025年3月期中に皆様にご報告させていただく。その他、パチンコ・パチスロ市場環境や当社概況に関しては、資料をご確認いただきたい。
▸PS事業セグメント概況

以上